NOVEL 0(ZERO)から発売されている小説、『勇者は、奴隷の君は笑え、と言った』の紹介と感想を書いています。
ネタバレを含む部分がありますのでご注意ください。
勇者は、奴隷の君は笑え、と言った (NOVEL 0)
この作品を手に取ったのはある書店で、「泣ける」的なことがうたい文句として書かれていて、表紙を見る限り自分の好きなキャラクターだと思ったからです。
簡単に内容をご紹介すると、
この主人公ヴィスリットは落牧と呼ばれる奴隷のような扱いをされるために生まれた。ヴィスリットは周りの人間からひどい扱いを受ける毎日を過ごし、ヴィスリット自身ずっとこのような生活をしていたため、感情というものに乏しかった。
ただ、ヴィスリットが今まで辛い思いをしながらも頑張って生きていたのはミアンという村長の娘が『正義』というものを教えていたからだった。
そんなある日、グレンという男と出会った。
グレンは元勇者で、ヴィスリットを何かと気にかけていた。
グレンが村にあらわれて数日たった時ミアンが攫われる事件が起きる。
ヴィスリットはミアンを取り戻すためにグレンと旅立ちその中でグレンに稽古をつけてもらったり、世界を教えてもらったりしていた。
旅の途中でニーニリュースという魔法使いと出会って一緒に行動するようになったり、エルフに関わる事件に巻き込まれたりして、魔族と戦うことになる
というのが大まかなストーリーです。
この中で個人的に感動に値する部分は、
※以下ネタバレを含みます。
それで、感動した?部分は
ヴィスリットが救おうとしていたミアンは、実はヴィスリットが自害しないように話しかけていたこと、本当は自分も周りと同じようにヴィスリットに危害を加え、奴隷のように扱いたかったことそして、ヴィスリットのことが大嫌いだったことを再会したときに伝えられる。
でも、ヴィスリットは最初からそれを知っていた。知っていたけど自分に正義を教えてくれたからという理由だけで助けようとしていた。
っていうのを読んだとき、なんか胸が締め付けられるような想いでした。
結局魔族との戦いの中でグレンは命を落とすことになるのだけど、最後に「笑え」と辛い時こそ笑って前へ進めとヴィスリットに言った。
無事魔族を退けることができて、最後にヴィスリットに感情が芽生える。
という部分かな?
しいて言えばクライマックスにかけては一気に読み進めてしまうほどの内容だったように思います。
でも、一冊だけにまとめたこともあるのか、一気に場面が変わったり、説明不足?なところもあったように感じました。
最終的な感想は思っていたほどの感動はなく、まぁまぁかなぁ・・・という感じです。
あくまで個人的な感想なので人によってはものすごく感動する物語ではないかと思います。
キャラクターの絵はいいし。
詳しい内容は実際に手に取って読んでほしいので気になった人は購入してヴィスリットの成長していく過程を見てください。